転職体験記|ケース04|異業界から人材紹介へ ─ 仕事の再現性を見出したキャリア転向

コーリング株式会社 代表取締役 佐々木です。
今回は、ある方の転職活動について、実体験を伺いました。
なお、このシリーズでは、
必ずしも当社が採用決定までご支援した方のみを取り上げているわけではありません。
実際に転職を経験された方や、
転職活動の途中にいらっしゃる方など、ご本人の了承を得たうえで、実体験を共有しています。
すぐに答えが出る話ではないかもしれませんが、
転職を考え続けている方にとって、
ご自身の状況を整理するための一つの材料になれば幸いです。
プロフィール(匿名)
・転職者:Dさん
・転職当時:36歳
・転職前:化粧品・医薬部外品OEM企画営業
・転職後:人材紹介会社/コンサルタント
――転職を意識し始めたきっかけを教えてください。
もともと、転職しようとは思っていませんでした。
ただ、30代後半に差し掛かり、
「いまの年齢で、どんな求人があるのだろうか」
と気になり、人材紹介会社に登録したのがきっかけです。
化粧品業界でキャリアを積んできましたし、
他業界への転向は考えていませんでした。
同じ業界の中で、どのような案件があるのかを知りたかった、
というのが正直なところです。
紹介される求人を見ながら、
「なるほど、だいたいこういう感じか」
と受け止めてはいましたが、
その時点で強く転職したいと思っていたわけではありません。
そうしたやり取りの中で、
その人材紹介会社から
「当社のコンサルタントとして応募してみませんか」
と声をかけられたことが、今回の転機でした。
――すぐに応募したい、キャリアチェンジしたいと思いましたか?
いえ、正直すぐには思いませんでした。
「まずは話だけ聞いてみませんか」
と勧められ、仕事の合間に時間をつくって説明を受けました。
人材紹介という業界のこと、
具体的な仕事内容、
人事制度や働き方について丁寧に説明を受け、
その後、現場のマネージャーとも話をする機会がありました。
気づけば、
自然な流れで選考が進んでいた、
という感覚に近かったと思います。
――最終的に、どのように意思決定をされたのでしょうか?
選考はスムーズに進み、
内定まで至りました。
ただ、
すぐに「入社します」と決めたわけではありません。
時間をかけて、じっくり考えました。
その中で、
これまで自分が行ってきたOEM営業の仕事を、あらためて振り返りました。
新規法人顧客の開拓、
商品企画の提案、
サンプルの打ち合わせ、
容器・価格交渉、見積作成、
発注管理や納期管理、
工場とのライン調整まで。
さらに、
急な仕様変更への対応や、
納品後のアフターフォローも含め、
ワンストップでサービスを提供してきました。
この一連の流れは、
人材紹介ビジネスとも非常に近いと感じました。
仕事の進め方や価値提供の考え方に、再現性があると思えたことは大きかったです。
もう一つ、
職場環境の違いも印象的でした。
前職の事業部には複数名が在籍していましたが、
仕事自体は基本的に個人完結型でした。
一方で、
「チームで人材ビジネスを行う」
「組織として成果を出す」
という考え方に触れたことは、
とても魅力的に映りました。
そうした点を踏まえ、
思い切って人材紹介業へのキャリア転向を決めました。
――実際に転職される際、不安はありませんでしたか?
不安は、ほとんどありませんでした。
というのも、
最初から
「絶対に大変な仕事だ」
と分かっていたからです。
業界もこれまでと異なる。
年齢的にも決して若くはない。
人材紹介は、
数字やKPI、行動量が求められる仕事。
そうしたリスクを、
内定承諾前にできる限り想定したうえで、入社を決めました。
だからこそ、
入社後に大きなギャップを感じることはありませんでした。
――いま振り返って、当時のご自身をどう見ていますか?
正直に言えば、
以前は仕事に対する向き合い方が甘かったと感じています。
いまのマインドを、
もっと若い頃から持てていたら、
より成果を出し、
仕事を楽しめていたのではないかとも思います。
当時は、
「売ること」ばかりに意識が向いていて、
その先を深く考える機会は多くありませんでした。
休暇やワークライフバランスによって、社会人としての満足感を得ていた面もあったと思います。
人材紹介業に携わるようになり、
クライアントや転職希望者から、
事業や組織、商流について話を聞く機会が増えました。
その一つひとつが新鮮で、
仕事そのものを
「面白い」と感じられるようになっています。
――近しい境遇の方へ、何か伝えるとしたら?
人材ビジネス、特に人材紹介会社で働くと、
どうしても
数字、行動量、KPI、アクティビティ
が求められます。
ただ、
言われたことをこなすだけの仕事になってしまうと、
無形商材であっても、
結局は「物売り」と変わらなくなってしまうと思います。
人材ビジネスの魅力は、
単なるマッチングにとどまらず、
自分自身の工夫や提案、行動によって、
いくらでもやりがいを広げられる点にあります。
自分次第で、
仕事の面白さは大きく変わる。
そう思える仕事だと感じています。
編集後記
異業界から人材紹介へのキャリアチェンジは、不安や覚悟が伴う選択です。
一方で、
これまで積み重ねてきた仕事の中に、思いがけない再現性や共通点が見つかることもあります。
Dさんの話からは、
「環境を変えること」そのものよりも、仕事への向き合い方を見直すことが、
キャリアの転機になっていることが伝わってきました。
これからのキャリアを考えるうえで、一つの参考になれば幸いです。
― コーリング株式会社 佐々木陽一
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