「両面型の人材紹介は難しかった」 という声
コーリング株式会社 代表取締役 佐々木です。
人材ビジネスから別業界へ進んだ方とお話しする機会がよくあります。
その中で頻繁に出てくるのが、
・当時、何が難しかったのか
・その経験が今の仕事にどう活きているのか
といったテーマです。
特に多いのが 「両面型の人材紹介は難しかった」 という声。
しかし同時に、両面型ならではの “面白さ” も語られます。
分業・両面の両方を経験し、採用・育成・配置を見てきた立場として、私自身も深くうなずく場面が多くあります。
■両面型の難しさはどこから来るのか
両面型の業務領域は広く、求職者・企業の双方を同時に見る必要があります。
そのため、以下のような声はよく耳にします。
・扱う業務が単純に多い（覚えることは 2倍以上）
・toBとtoCで求められるコミュニケーションが異なる
・分業と違い「弱みをカバーしてくれる仲間」が少ない場面がある
こうした性質から、両面型に向き・不向きが出るのは自然なことです。
ただし、私が本当に伝えたいのは “難しさの話ではない” という点です。
■両面・分業どちらでも「持ち運べるスキル」が身につく
ここで誤解してほしくないのは、
「両面型が難しい＝やめたほうがいい」という話ではありません。
私が伝えたいのは、
人材ビジネスで得られるスキルは、業界を超えて転用できる強い武器になる
ということです。
例えばーー
・傾聴力
・問いかけの技術
・関係構築力
・利害調整力
・業務全体の管理力
・先回りして予測し、リスクを避ける力
これらは職種や業界が変わっても価値が落ちず、そのまま再現性を持って使えるスキルです。
実際、多くの方が他領域で活躍し、それを証明しています。
■人材ビジネスは「通過点」にも「専門職」にもなる
両面型・分業型のどちらが優れているか、という話ではありません。
人材ビジネスは、そこで培われるスキルが強く、
次のキャリアにも、専門性を深める道にもつながる仕事 です。
・両面で苦戦したが、分業で花開く人
・その逆で、両面型で成長する人
・採用担当（企業人事）として活躍する人
・まったく別の業界で成果を出す人
こうした幅広いキャリアに展開できるのは、
この仕事が持つ 「汎用性」「転用性」 の高さによるものだと思っています。
■最後に
人材ビジネスは、次のキャリアをつくる“土台”にも、長く磨き続ける“専門職”にもなる仕事です。
私自身、人材紹介会社の管理職としてメンバー育成を経験し、
その後、人事としてエージェント側と向き合う立場も経験しました。
さらにいまは、人材・HRビジネス全体と関わる仕事をしています。
立場を変えたことで見えてきた景色があります。
その経験をもとに、これからも現場のリアルを少しずつ共有していければと思います。
少しでも参考になっていれば嬉しいです。
— コーリング株式会社
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