エージェントと“うまく協業する”とは?
~中途採用で考えたい視点~
はじめに
先日、ある企業の採用ご担当者様からこんなご質問をいただきました。
「エージェントと“うまく協業する”とは、どういうことですか?」
中途採用をこれから本格的に進めていく中で、
「エージェントを上手に活用するとは具体的にどういうことか」
というテーマは、多くの企業にとって関心の高いポイントです。
少し抽象的に聞こえるかもしれませんが、ここではひとつの視点を整理してみます。
候補者がエージェントに相談する瞬間
例えば、ある候補者が複数の企業から内定を得たとします。
関係性ができていると、候補者から次のような相談を受けることがあります。
「どの会社を選ぶと良いと思いますか?」
エージェントは実際にその企業で働いた経験があるわけではありません。
しかし、選考の過程を通じて、その企業の“リアルな対応”に日々触れています。
選考過程から見える「企業の姿」
例えば、次のようなケースです。
-
書類選考の返答が遅い
-
面接日程の調整に時間がかかる
-
質問への回答が後回しになる
このような状況が続いた場合、エージェントは候補者に次のように伝えることがあります。
「A社は内定までに時間がかかりましたね。採用と配属先の仕事は違いますが、社内の調整スピードや意思決定の進め方は、入社後の働き方にも通じるかもしれません。
一方、B社は非常にスムーズでした。進め方や社風も違って見えました。比較すると、B社の方が合っているかもしれませんね。」
つまり、エージェントが候補者にどう伝えるかによって、入社意思に影響を与える可能性があるのです。
協業の本質は「候補者体験」まで含めること
だからこそ、エージェントとのやりとりを単なる“候補者紹介の窓口”と捉えるのはもったいないことです。
「候補者の併願状況はどうか」
「志望度は高いのか」
こうした情報把握にとどまらず、
-
エージェントを通じて候補者にどう届いているか
-
企業の印象がどのように伝わっているか
といった点まで含めて意識することが、採用における協業の鍵だと考えます。
まとめ
中途採用において、エージェントは単なる情報提供者ではありません。
候補者との接点を持ち、企業の対応や姿勢をリアルに伝える存在です。
候補者がどう受け取り、その印象が意思決定にどう影響しているか。
ここまで視野に入れることで、企業とエージェントの協業はより強力なものになります。
この視点が、みなさまの採用活動にお役立ていただければ幸いです。
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