求人票を何度も変更すると何が起きる?──人材紹介会社・エージェントの視点から考える採用活動

コーリング株式会社の佐々木陽一です。人材紹介を中心に、人材業界・HR業界における転職支援や採用支援に携わっています。
ある採用担当者の方から、このような質問をいただきました。
「人材紹介会社・エージェントにとって、されると少し気持ちが離れてしまうことはありますか?」
背景には、
「採用成功にはエージェントとの協力が欠かせない。そのため、エージェントの立場や心理も理解しておきたい。」
という考えがありました。
顧客である採用企業に対して、人材紹介会社が率直に伝えにくいこともあります。
その前提でお伝えしたのが、
「求人票が何度も変更されることは、エージェントにとって負担になる場合があります。」
ということです。
求人票の変更は推薦数にも影響する
求人票が変更されると、人材紹介会社ではさまざまな対応が発生します。
例えば、
・求人情報の修正
・スカウト文面の修正
・候補者選定の見直し
特にスカウトを積極的に行っているエージェントほど、求人内容の変更に伴う作業は少なくありません。
また、求人要件が頻繁に変わると、
「今回はどのような人材を求めているのだろう。」
という状態になり、人選の軸も定めにくくなります。
すべての変更が悪いわけではない
もちろん、求人票の変更そのものを否定したいわけではありません。
例えば、
・選考状況を踏まえて必須要件を見直す
・歓迎要件を整理する
・採用ターゲットを明確にする
こうした変更は、むしろ人材紹介会社にとっても歓迎されることが多いでしょう。
紹介すべき人物像が明確になり、人選しやすくなるためです。
一方で、
・タイトルを何度も変える
・応募を増やす目的だけで求人名を変更する
・同じ求人IDのまま募集内容を大きく変更する
(例:経営企画の求人が、M&Aや管理会計中心の求人へ変わる)
といったケースでは、エージェント側の負担は大きくなります。
エージェントも求人の優先順位を決めている
採用管理システム(ATS)の普及により、求人票の更新や共有は以前より容易になりました。
一方で、システムから通知が届いたすべての求人に対して、人材紹介会社が同じ優先順位で対応しているわけではありません。
エージェントは日々、多くの求人の中から、
「どの求人に優先的に取り組むか」
を判断しています。
その判断基準は、採用意欲や求人内容だけではありません。
紹介のしやすさ、要件の一貫性、これまでのやり取りなど、企業との仕事のしやすさも少なからず影響します。
だからこそ、求人票の変更が必要な場合でも、その目的や背景を人材紹介会社へ共有することは、長期的な協業関係や採用成果につながるのではないでしょうか。
コーリング株式会社 佐々木陽一
人材紹介を中心に、人材業界(人材紹介・人材派遣・RPO・求人広告・プロシェアリングなど)や、
HR業界(HR Tech・Ed Tech・人事/組織コンサルティング・教育/人材開発など)における転職支援・採用支援に携わる。
人材紹介会社で約19年間、コンサルタント・マネジメント業務に従事した後、事業会社で中途採用・タレントアクイジションを担当。
現在はコーリング株式会社を経営し、人材業界・HR業界のキャリアと採用を支える相談相手として活動している。
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