リーダー・マネージャーになったとき、最初に意識したい2つのこと──自ら動くことと、場を和らげること

コーリング株式会社の佐々木陽一です。人材紹介を中心に、人材業界・HR業界における転職支援や採用支援に携わっています。
リーダーやマネージャーになったばかりの頃は、
「メンバーにどのように関わればよいのか」
「これまでと何を変える必要があるのか」
と、立ち振る舞いに迷うことがあります。
前回、このテーマについて書いたところ、
「ほかに意識しておいた方がよいことはありますか」
「どのような力を伸ばすとよいのでしょうか」
というご質問やメッセージをいただきました。
そこで今回は、私自身がリーダーやマネージャーとして特に大切だと感じてきた、2つのことについて整理します。
今回お伝えしたいこと
・リーダーやマネージャーが自ら動く意味
・言葉だけでは信頼を得にくい理由
・チームの空気を和らげるコミュニケーションの重要性
・「行動」と「ユーモア」を両立させる考え方
1.自ら手を動かし、行動で示す
リーダーやマネージャーとしてチームを動かすためには、方針や目標を伝えるだけでなく、自分自身がどのように行動しているかが重要です。
どれだけ立派な理念や考え方を語っても、日々の行動が伴っていなければ、メンバーには届きにくくなります。
反対に、難しい状況でも自ら動き、必要な仕事を引き受ける姿勢が見えれば、
「この人と一緒に取り組みたい」
「自分たちだけに負担を求めているわけではない」
と感じてもらえることがあります。
リーダーやマネージャーがすべての業務を抱える必要はありません。
また、プレイヤーとして最も高い成果を出し続けることが、必ずしもマネジメントではありません。
それでも、現場から離れすぎず、チームが置かれている状況を理解しながら、必要な場面では自ら動くこと。
その姿勢が、言葉への納得感や信頼につながるのだと思います。
「背中を見せる」と、仕事を抱え込むことは違う
自ら動くことを意識するあまり、リーダーやマネージャーがすべての仕事を引き受けてしまうことがあります。
しかし、それではメンバーが経験を積む機会を失い、チームとしても成長しにくくなります。
大切なのは、何でも自分で処理することではありません。
・困難な場面から逃げない
・必要な支援を惜しまない
・メンバーに求めることを、自分自身も実践する
・現場の状況を理解した上で判断する
こうした行動によって、リーダーとしての姿勢を示すことです。
プレイングとは、単に自分が多くの業務をこなすことではなく、チームの前進に必要な行動を自ら選ぶことだと考えています。
2.場を和らげるコミュニケーションを持つ
リーダーやマネージャーになると、目標、数字、KPI、進捗管理など、成果に関する話が増えていきます。
いずれも組織を運営する上で欠かせません。
一方で、管理や指摘ばかりが続くと、チームの空気が張り詰め、メンバーが発言しにくくなることがあります。
そこで大切になるのが、場を少し和らげるコミュニケーションです。
会議の中で少し笑いが起きる。
緊張していたメンバーの表情が和らぐ。
厳しい話をした後でも、前向きに切り替えられる。
そのような一言や振る舞いがあるだけで、言葉の受け取られ方は変わります。
ここでいうユーモアは、人を笑わせる技術という意味ではありません。
相手や場の状況を見ながら、必要以上に空気を重くしないこと。
メンバーが話しやすい余白をつくること。
真面目な内容を、受け取りやすい形で伝えること。
こうしたコミュニケーションも、リーダーやマネージャーに必要な力の一つだと思います。
ユーモアだけでは、信頼にはつながらない
ただし、場を和らげることだけを意識しても、チームからの信頼を得られるとは限りません。
自分は行動せず、厳しい場面では責任を負わない。
その一方で、冗談や明るい言葉だけを口にしていても、メンバーには表面的に映ってしまいます。
日々の仕事に向き合い、必要なときには自ら動いている。
その前提があるからこそ、ユーモアや柔らかな一言が生きてきます。
厳しいことを伝える場面でも、
「この人は現場を理解している」
「自分たちと一緒に取り組んでいる」
という信頼があれば、言葉を受け止めてもらいやすくなります。
行動とユーモアは、別々のものではありません。
自ら動くことで信頼をつくり、場を和らげることで人との距離を調整する。
この両方を意識することが大切です。
最後に
リーダーやマネージャーになったとき、役職にふさわしく見せようとして、必要以上に構えてしまうことがあります。
しかし、最初から完璧なリーダーである必要はありません。
まずは、自ら動き、行動で示すこと。
そして、成果や管理だけに偏らず、メンバーが話しやすい空気をつくること。
プレイングを通じて信頼を積み重ね、適度なユーモアや柔らかなコミュニケーションによって、チームの緊張を和らげる。
この2つの積み重ねが、リーダーやマネージャーとしてチームを前進させる土台になるのではないでしょうか。
コーリング株式会社 佐々木陽一
人材紹介を中心に、人材業界(人材紹介・人材派遣・RPO・求人広告・プロシェアリングなど)や、
HR業界(HR Tech・Ed Tech・人事/組織コンサルティング・教育/人材開発など)における転職支援・採用支援に携わる。
人材紹介会社で約19年間、コンサルタント・マネジメント業務に従事した後、事業会社で中途採用・タレントアクイジションを担当。
現在はコーリング株式会社を経営し、人材業界・HR業界のキャリアと採用を支える相談相手として活動している。
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